1 「不正な管理人の譬え」は主の数ある譬えの中でも難しいものと言われます。管理人は主
人の財産の運用を委ねられた人物で信を置かれていました。しかしその彼の思わぬ裏切り
が発覚し、職を追われることになったのです。慌てた彼は必死で今後の身の振り方を考え
て、預かった富を用いて馘首された後に迎えてくれる友を作りました。そんな彼の姿から
何を学べるでしょう。
①「自分の人生をどう生きているかという神の問いかけを聞くべきである」⇒管理人が多
くの物を委ねられていたように、あなたもまた神から命、賜物、富、時間等多くを委ねら
れ、それを地上で有益に用いることを求められています。自分がそのような命の管理人で
あると心に留めていますか。神を忘れ、自分中心な生き方に傾いてはいませんか。
2 ②「誰にもやがて最終決算の時が来る」⇒主人の前に立つ管理人のように、人は皆誰もが
いつかこの世の命を終え、真の神の前に立つ時が来ます(ヘブル9:27)。やがてわが命
をお返しする決算報告の日が来るという厳粛な事実を見据えつつ、今を生きていますか。
3 ③「未来への備えはできているか」⇒管理人がほめられたのは自分の現実を悟り、未来の
ため懸命に備えようとした姿勢のゆえです。未来に対する最大の備え、それは天の御国に
あなたを迎え入れる真の友キリストを得ることです。あなたは誰を友としていますか。主
は譬えの最後に神と富を対比します。この世に於いては「富を友とする生き方」が有益に
見えますが、もっと「大きなこと」=「天の御国に未来を得られる」に比べれば「小さな
こと」に過ぎません。富でなく神こそわが主人と告白する信仰の行為である献金を大切に
していますか。本当に大切にすべきものにいつも心の方向を定めましょう。神に会う備え
はできていますか。