1 神殿でイエスが眺めていたのは、金持ちが大金を献金箱に投げ入れる光景でした。当時の
イスラエルは貨幣経済の発展に伴い、動物でなく貨幣をささげる人が増えていました。し
かし、そこには自分の最も大切な宝を神にささげるという心が薄れ、生活の必要を満たし
た後の残り物を献金する風潮が強くなっていたのです。献金は、全ての必要を与え、満た
してくださる神への感謝の表現です。まず聖別し、心からささげましょう。
2 イエスは僅かレプタ銅貨2枚をささげたやもめに注目し、最大の賛辞を送って弟子たちに
模範として示しました。イエスの評価基準は金額の多寡ではなく、信仰にあるからです。主
はいつもあなたの信仰に注目しておられると知っていますか。信仰に基づく歩みを選びま
しょう。
3 やもめの信仰は、「神に全てを委ねた信仰」でした。レプタ2枚を持つ彼女には三つの選択
肢がありました。①献金せず、パンを買う。②1枚を献金し、1枚でパンを買う。③2枚
とも献金する。この中で最も困難と思える道を彼女は選択しました。そこには、過去の信
仰経験が働いていたと思えます。恒常的に貧しかった彼女は、自分の命が神によって支え
られ、生かされていることを誰よりも深く体験し、悟っていました。その信頼に立って彼
女は驚くべき献金をささげ、明日を守られる神に全てを委ねていったのです。信仰とは、
神にいつも信頼することです。明日はどんな日かわかりません。けれども、神はあなたと
共に歩んでくださいます。信頼して明日を迎えましょう。