1 ピリピ2章には、マタイやルカ福音書と違い、天使も、羊飼いも、星も、博士たちも出てき
ませんが、クリスマスの日に起こった出来事が記されています。クリスマス、主イエスは
どんなことをしてくださったのでしょう。
①捨てる(2:6)→主イエスは、クリスマスに神であることを捨てられました。全知全能で
何の制限もない神が、その立場を捨て、多くの制限を持つ人間になられたのです。それ
はあなたへの愛のゆえです。主に倣い、誰かのために自分の一部を捨てることのできる
生き方を目指しましょう。
2 ②下る(2:7)→主イエスは、上から下に下ったお方です。人間には感情が伴うがゆえの弱
さ(孤独、誘惑など)がありますが、主は、その弱さの全てを自ら味わってくださった
のです。人に傷つけられ、裏切られ、誘惑に遭い、孤立無援の十字架にかかられた主こ
そ、あなたの弱さにまで下り、寄り添ってくださるお方です。プライドを捨て、神と隣
人の前に、心からへりくだることのできる謙遜さを求めませんか。
3 ③死ぬ(2:8)→主イエスは、死ぬためにこの世に来てくださったお方です。赤子のイエス
が寝かされた飼い葉桶は、石棺を連想させる、冷たい石でできたものでした。それは、
あなたに永遠の命を与えるために、十字架ですべてをささげ尽くして死ぬことを目的に
この世に来られた、主の使命を象徴する姿なのです。
十字架の主イエスを信じて生きるなら、どんな人にも新しい人生の出発が与えられます。
捨てる、下る、死ぬ。このクリスマス、主が私たちの救いのためにしてくださったことを
思い巡らし、心から感謝をささげましょう。