1 イスラエル憎しの思いで一杯のパロは、生まれたイスラエル人の男子を問答無用でナイル
河に投げ込むよう、命じました。モーセの母ヨケベデは、パロの命令に逆らい、三ヶ月間
自宅で隠して育てましたが、ついに限界が来て、赤子の入った籠をナイルの岸辺に置いた
のです。しかし、それはあきらめではなく、最善を尽くしてなお道の開かれない中で、命
の造り主である神に期待し、委ねる信仰の行いでした。その信仰は実を結び、不思議な経
緯で、一度は手放したわが子を再び胸に抱いたのです。神に委ねる信仰は、裏切られませ
ん。まことの神の愛、真実、憐れみに期待し、委ねる信仰をわが物としましょう。
2 ヨケベデが祈る思いでナイルの岸辺に置いた籠を、その後も見つめ続けていたのは、姉ミ
リヤムでした。籠を発見したパロの娘の前に彼女が思いきって飛び出したことがモーセの
命を救い、ヨケベデへの恵みとなり、やがては、イスラエル民族全体へ与えられる出エジ
プトのみわざにつながっていくのです。神は、決定的な場面でいつも「神を畏れる人」を
配置してみわざを成し遂げます。一人の小さなクリスチャンが、自分にできる信仰を忠実
に貫く時、主はその信仰に応えてくださいます。今、あなたにできる信仰の一歩を踏み出
してみませんか。
3 パロの娘によって「モーセ(引き出す)」と名付けられた赤子は、やがて全イスラエルをエ
ジプトから「引き出す」、神の大きなみわざのために用いられる器となりました。今、主
の御手にそっくりそのまま委ねるべき不安、恐れ、問題、悩み、苦しみなどがありません
か。どんな時であっても「神のなさることは、時にかなって美しい」と信じて、主に委ね
る信仰に生きてみませんか。