1 イースターは、「矛盾した祝日」と言われます。確かに罪なき御子が神から捨てられ、十
字架で死なれたのは大いなる矛盾です。しかし主の亡骸を訪ねたはずの女性たちが、死の
象徴である墓で命のメッセージを聞いたことこそ、最大の矛盾です。それは、主の復活を
信じる者に、大きな喜びと希望を与える、嬉しい矛盾なのです。
2 イースター、それは「生きた方を葬るという矛盾」の起こった日です。女性たちがイエス
の墓を訪れたのは、彼の亡骸に香油を塗るためでした。高価な香油をささげ、せめてもの
弔いをしたいという気持ちが表れています。しかし、事前に聞いていたにも関わらず、イ
エスの復活を信じていなかった彼女たちは、その心中で生ける救い主を墓に閉じ込めてい
たのと同じだったのです。問題や悩みに翻弄される中で神を見失い、まるで神が生きてお
られないかのように感じることはありませんか。主の復活を信じるとは、神の全能の力を
信じることに等しいのです。復活こそ、最大の奇跡だからです。あなたは、復活のイエス
を墓に閉じ込めてはいませんか。
3 イースター、それは「恐れから喜びが生まれるという矛盾」の起こった日です。死人しか
いないはずの墓から聞こえる、主の復活を告げる御使いの声に女性たちは恐れて逃げ出し
ました。それは「人間死んだらおしまい」という、彼女たちが持っていた人生観から生ま
れる恐れでした。イエスが復活したという事実は、それを聞く者に人生観・世界観の変更
を求めます。しかし、聖書は「恐れるな」と語ります。生きとし生ける者の、生死の権限
を握る真の神を恐れて生きるならば、その他の小さな恐れは消え去るからです。既に墓を
後にしていたように、復活の主は、恐れるあなたにいつも先立ち、道を開き、大きな石を
取り除いてくださいます。あなたは、復活の主を信じますか。彼が、今日もあなたの恐れ
を喜びに替えてくださるのです。