1 出エジプト記は、19章よりイスラエルの民が神から十戒を中心とした律法を授かり、神と
契約を交わしていく物語になります。その初めにあたり、神は今までの恵みを思い起こさ
せています。それは神と人との関係が、まず神の恵みで始まるということを示します。あ
なたに命を与え、救いの道を開き、罪を赦して永遠の命をくださる神との関係は、いつも
「初めに恵みありき」なのです。
2 モーセに神が語った言葉から神の民のアイデンティティ、つまり「自分は何者なのか」と
いう問いへの答えを見出せます。アイデンティティを見失う時、人は不安になりますが、
命の造り主である神のみ言葉を聴くならば自分は何者なのか、自分にはどんな価値がある
のか、自分の人生の使命は何なのかという問いへの答えを得、力を受けて人生を肯定的に
生きる者と変えられるのです。
3 信じる一人一人を、神はどんな存在だと仰っているでしょうか。
①宝の民⇒宝とは、必ずしも万人が認める客観的な価値を持つものだけではありません。
それを宝と思う人自身が、人格的に愛する存在のことを指しています。あなたは真の神
の宝物です。それは誰がどう言おうと、手ひどく裏切られようと、なおも愛してやまな
い神の愛の対象ということです。この愛は決して絶えず、変わることもありません。
②祭司の王国⇒祭司とは、人と神の間に立って橋渡しをする人のことです。真の大祭司イ
エスのとりなしで神と和解したあなたも、この祭司の役割を担っているのです。まだ神
と出会っていない魂のために、機会をとらえて福音を伝えていますか。日々、とりなし
の祈りの手を挙げていますか。
③聖なる国民⇒信じたあなたは、この世から分離されて聖なる神のものとされています。
それは、十字架のイエスがその命の代価により与えてくれた恵みです。日々聖なる神の
み言葉に聴き、神の国の価値観で生きていくことを優先していますか。あなたは聖なる
神のものです。主の恵みの御手は、決してあなたを離れません。