1 ソロモンは王位に着く時、神に知恵を求めました。そして、願い通りに彼は誰よりも知恵
に富む人となり、彼の治世にイスラエルは最大の繁栄を築きました。しかし、その彼が晩
年に語ったのは、「人の知恵は空しい」という呟きだったのです。あなたも、そのように
感じることがありますか。
2 知恵とは、他の動物には見られない人間だけの優れた特質です。知恵あるゆえに、人は経
験を蓄積して伝えることができ、論理的推論ができ、価値判断を下すことができます。し
かし、人の知恵には二つのマイナス面があります。一つは、限界があることです。知恵は
過去に蓄積した分以上に働かせることはできません。また、肉的な問題は解決できても、
霊的な問題については無力です。二つ目は、その多さが幸せに結びつかないことです。か
えって知れば知るほど、幸いどころか不安や恐れをもたらすことさえあります。あなたに
は、そのような人の知恵にのみ頼ろうとする傾向がありませんか。
3 人を本当に幸せにするのは、神の知恵です。聖書が示す神の知恵とは、イエス・キリスト
のことです。「十字架と復活のイエスを信じれば救われる。」という福音は、人の知恵を
もって見れば愚かの極みですが、これこそがどんな人をも救う神の知恵の表れなのです。
イエスという神の知恵は、私たちの罪をきよめ、天の神のもとへ導きます。また、人の知
恵の限界を超えて働き、私たちに神の素晴らしさを体験させるのです。この神の知恵(キ
リスト)を切に追い求め、どんな時にも頼りにする生き方を選びましょう。