1 8章は、世の不条理や不正義に囲まれる信仰者の生き方について記されています。世に横行
する不正義や不条理を見聞きして信仰が萎えてしまうことは、ハバククやダビデも経験し
たことです。あなたも、世の不正義や不条理ゆえに、神の正義を見失ってつぶやいてはい
ませんか。
2 ソロモンが王と家来の関係で教えたように、私たちも置かれた場所(家庭・職場・学校・社会
等)で、上に立つ権威(夫・両親・上司・教師等)との接し方で悩むことがあります。地上の
権威は全て神の許しの元にあるので、聖書は原則的に「上に立つ権威に従う」ことを勧め
ます。しかし、これは盲従ではなく、①どこまで従うかという「範囲」、②いつまで従う
かという「時期」、③相手に接する「態度」を考慮しつつ行なうべきことです。上に立つ
権威に、聖書の知恵で対処していますか。
3 世の不条理や不正義を信仰者としてどう捉えるべきか、ソロモンは二つのポイントを挙げ
ます。第一は、終末論的視点で考えることです。世の不条理や不正義も一時的なもので、
本当の勝負がつくのは世の終わりにおいてです。第二は、どんな現実の中にも必ず発見で
きる神の恵みを見つけていくことです。小さく、ささやかかもしれませんが、神の恵みは
毎日あなたに変わりなく与えられています。それを発見し、味わい、そして感謝すること
が、人生の力となるのです。