1 主の昇天後、教会を導いていった使徒パウロとペテロは対照的な人物でした。パウロは復
活の主との劇的出会いを通して180度生き方が転換した人でしたが、最初期の弟子である
ペテロはゆっくり時間をかけて変えられていった人でした。多くの場合、キリスト者の成
長は一瞬でなく、時間のかかるものです。あなたにも浮き沈みが多く「ガリラヤ湖のよう
だ」と評されるペテロと似た点がありませんか。
2 主と出会う前のペテロは、①異邦人社会に隣接するベツサイダという片田舎に住む漁師で
した。②同じく漁師の父や兄弟がおり、妻帯者でもありました。特別な教育を受けたわけ
でもない、ごくごく普通の人でした。そんな彼が先にイエスに出会った弟アンデレに導か
れ、初めてイエスと出会いました。イエスはペテロを見つめ、シモン(本来の名:「葦」の
意味)ではなくペテロ(またはケパ:「岩」の意味)と呼ばれたのです。これは彼にとっ
て一生忘れられない記憶となりました。自分は揺れ動く葦ではなく、岩となって生きるこ
とができると心に刻んだのです。
3 ペテロに注がれたイエスのまなざしはあなたにも同様に注がれています。①存在を尊いと
見るまなざし⇒あなたはいつ如何なる時も、十字架に命を捨てるほどの愛によって高価で
尊い存在と主の目に映っています。②未来を見るまなざし⇒たとえ今弱くても、不完全で
も、主はあなたの未来を見つめ、祝福しておられます。そしてその未来を共に歩み、あな
たを新しくされます。信じて、主と共に歩み続けましょう。