1 偶像礼拝・皇帝崇拝が行われていたピリポ・カイザリヤの町でイエスは弟子たちに「人々
はわたしを誰だと言っていますか」、「あなた方はわたしを誰だと言いますか」と二つの
質問をします。前者の問いには口々に答えた彼らですが、後者に答えたのはペテロただ一
人でした。
2 ペテロの答えは素晴らしい信仰の表明でした。①あなたはキリストですと告白した。⇒過
去の偉人と並び称される存在ではなく、偉大な救い主であると告白したのです。②あなた
は生ける神の御子ですと告白した。⇒まことの神が忘れ去られた偶像崇拝の行われる地の
真っ只中で、イエスこそ生ける神と告白しました。信仰生活は生ける神との関係に生きる
ことです。日々、「私を誰だと言いますか」と問われる主に答えていますか。
3 無学なただ人のペテロがこんな素晴らしい告白をしたのは、真理を受け取りやすい柔らか
な心の持ち主だったからです。①ペテロは主に従い続けた。⇒ガリラヤ湖の大漁の出来事
に象徴されるように、彼の信仰姿勢はみ言葉に従うのを第一とするものでした。②ペテロ
は主を求め続けた。⇒順境の時も逆境の時も「主よ!」と御名を呼ぶ人でした。彼の姿から
信仰は頭や知識で理解するものでなく、その人の全生活を通して体得するものとわかりま
す。後に十字架予告をする主を諫めて叱られた彼の姿からもわかるように、人の信仰告白
は不完全で不確かですが、生ける救い主はその都度それを受け入れ、ご自身の真実をもっ
て答えてくださいます。どんな時もイエスだけを見つめ「あなたは生ける神の御子キリス
トです!」と告白しましょう。