1 イエスはご自身を「羊の門」、そして「よい羊飼い」にたとえました。全く別物のようで
すが、パレスチナでは羊飼い自身が囲いの門の役割をすることもあったようです。イエス
はなぜ「よい羊飼い」なのでしょうか。第一に、羊のために命を捨てるからです。雇い人
の羊飼いは自分の身に危機が迫ると逃げます。しかし、主イエスは羊のために十字架の死
に進み、命を与える愛に満ちた行動をなさいました。救われたわが身に注がれている主の
愛の深さを、なお豊かに感じましょう。
2 第二に、イエスは羊のことをよく知っている「よい羊飼い」です。パレスチナの羊飼いは
何百匹もいる羊に一頭ずつ名付け、覚えていると言われます。主イエスは、あなたを何十
億人の内の一人という十把一絡げの目では見ていません。今日も明日も、あなたの存在は
主に覚えられています。親しく名を呼ぶ声に耳を澄ましましょう。
3 第三に、イエスは羊の群れを一つにする「よい羊飼い」です。「囲いに属さない他の羊」
(10:16)とは、当時、選民ユダヤ人から救いの対象でないと除外されていた異邦人のこと
です。しかし、主はご自身が十字架で羊のために命を捨てることを通して、それら異なる
群れを一つの群れとすると約束なさいました。イエスこそ、罪のために憎み合い、奪い合
い、排除し合う人の世の歪みを修復し、真の平和と一致をもたらすお方です。救われて彼
の羊となったあなたも、主の愛を受け取って、真の平和と一致をもたらす器となれるので
す。