1 イースターの夕刻、弟子たちが集まる部屋に突然現れたのは復活の主イエスでした。悲し
みと不安から解放され、喜びと賛美が満ちましたが、ひとり遅れて来たトマスは疎外感か
ら態度を硬化させ、頑なに復活の事実を受け入れようとしません。それどころか主の傷跡
を見て、触れなければ決して信じない!そう言い放つのです。
2 このエピソードから、疑い深い人の代表にされることの多いトマスですが、決して最初か
らそうだったわけではありません。むしろ彼はイエスに対して一途で、熱心に従おうとし
た人でした。主が復活されたなら、彼にとってそれにまさる喜びはありませんから、本心
は信じたかったはずです。しかし、自分だけ復活の主に出会えなかった疎外感と嫉妬が彼
を頑なにしたのです。なんとも厄介ですが、同様に考え、同様に行動してしまう弱さがあ
なたにもありませんか。
3 あわれみに富む主は、面倒くさいトマスを放っておきません。彼の思いを見透かすかのよ
うに、再度現れてくださいました。意固地な自分のために現れた主の深い愛に心揺すぶら
れ、内にあった疑いも頑なさも全て吹き飛び、「私の主。私の神。」と彼は信仰告白して
御前にひれ伏したのです。見ずに信じることこそ、信仰の基本であり、祝福の基です。
今、信じられない、恐れている、心閉ざしている思いがありますか。復活の主を呼び求め
ましょう。主はあなたの人生の真中に立ち、今日も力強く導いてくださいます