1 パリサイ人の反目を知ったイエスは、南のユダヤを去って北のガリラヤに向かいました。
中間にあるのはサマリヤでしたが、通常は誰もが迂回しました。サマリヤは元来ユダヤ人
と同根でしたが、歴史の過程を通る中で混血化・異教化していたため、ユダヤ人は彼らを
忌避しました。修復不可能な溝が両者の間には存在したのです。
2 しかし、誰もが迂回するサマリヤをイエスはあえて進みました。それは、一人のサマリヤ
人女性と出会うという確固たる目的があったからです。まことの救い主は、一人の魂をど
こまでも追い求め、捜し、恵みへ導くお方です。また、「行かなければならなかった」と
いう、一見強いられたかのような歩みの先に主のみわざが待っていたことに目を留めまし
ょう。あなたが今日、何者かに強いられているかのような苦しみの道を通っていたとして
も、その道の先に主なる神が大きな宝を隠してくださっていると信じ、期待しましょう。
3 長旅で喉の渇きを覚え、井戸の傍らに座ったイエスのもとに、水がめを抱えたサマリヤ人
女性が現れました。非常識な時間に水汲みに来た行動が、彼女の抱えていた問題を浮き彫
りにしています。数々のタブーを破って水を所望した主に女性は驚き、戸惑いました。し
かしそれは彼女の心の渇きを知り、彼女の器(人生)を受け入れようとする主の愛の現れ
でした。主イエスはあなたとも器を共にしてくださいます。感謝し、共に歩みましょう。