1 コリント滞在時のパウロは自らを「弱く、恐れおののいていた」と告白しています。なぜ
でしょうか。①それ以前に宣教した地域での体験の影響→ピリピ、テサロニケ、ベレヤで
挫折を味わい、アテネ宣教も暗礁に乗り上げ、教会を建てることができませんでした。状
況が好転しない時、誰もが弱気になります。②肉体的な弱さの影響→パウロが生涯抱えて
いた、何らかの疾患(肉体のとげ)に悩まされていたと考えられます。③福音宣教の務め
に対する恐れ→働きの大きさに対し、あまりに小さく弱い自分を思い、恐れ震えずにいら
れなかったのです。どんなクリスチャンも出口の見えない苦しみを経験することがありま
す。しかし、そこに語られる神の励ましを聴きましょう。
2 そこで、パウロはコリントにおいて、御霊によって神の福音を語ると決意しました。そも
そも、神の福音とは人間の想像も及ばないことです。神が人となり、人の罪を背負って身
代わりに死なれるとは、まさに神の知恵に他なりません。だからこそ、福音は御霊によっ
て語るものなのです。ひたすら聖霊に頼り、福音を伝えましょう。
3 御霊は、神のことばを聴く時にも、助けを与えてくださいます。どんな人も、その知的理
解は有限で偏りがあります。しかし、その不完全さに気づいて御霊に耳を傾けるなら、御
霊があなたに大切な真理を教え、確かな道へ導いてくださるのです。日々、謙虚な心で御
霊の声に耳を傾け、励ましを受けつつ、御霊によって福音を伝えましょう。