1 福音書を見れば、イエスがしばしば山に登っておられることがわかります。その目的は、
祈りです。夜を徹して父なる神に向き合い、祈り、御心を求めていかれたのです。お側に
置く12人の選びという大事を前に、主がまず祈りをなさったことに注目しましょう。あ
なたは大切なことがある時、まず神に向かう祈りから始めていますか。どんな時にも、祈
りから始める生活を確立していきませんか。
2 祈り終えたイエスは、12人を御許に呼び集めました。集められたのは、漁師や取税人、愛
国的な政治団体員などで、どこかに欠けや弱さを抱えるごく普通の人々でした。しかし、
彼らには主の招きに応えて御側に集まる心があったのです。12人の末尾に裏切り者ユダの
名があります。しかし、本当は全員が十字架の主を見捨てたのです。ユダと他の弟子との
違いは、復活の主の再度の招きに応えたか否かです。たとえ弱くても、欠点があっても、
失敗の過去があっても、主イエスは今日もあなたをご自身に招いておられます。招きに応
え、救われた我が身と与えられた新しい命を差し出しましょう。
3 主と共に山を下った12人が出会ったのは、イエスに渇く大群衆でした。「使徒」とは「遣
わされる者」のことです。主を信じたあなたも、この地上で主と共に歩み、御心に従う者
としてそれぞれの人生の持ち場に遣わされている「使徒」なのです。この世の暗闇の現実
にキリストの福音をもたらす使者として、豊かに用いられましょう。